宅配デリバリー

いま飲食店は専門店化すべきか?専門性のメリットとデメリットとは?

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著者プロフィール:飲食店専門の補助金アドバイザー。

金融機関に20年間勤め、主に飲食店の補助金獲得に貢献。
通算1000人以上の飲食店オーナーと関わることで業界の全ての悩みを熟知。
その知識をwebで発信。経営難で困っている飲食店を少しでも多く助けるために活動中。

 

新型コロナウイルス感染症の影響でデリバリーやテイクアウトの利用が急増し、その中でもメニューを厳選した飲食店専門店化への流れがきています。

多くの居酒屋やバー、ディナータイムの営業に制限があり苦しい状況のなか、メニューを特化した飲食店は増えていて、イートイン兼テイクアウトやデリバリーをはじめたり、さらにテイクアウトやデリバリー専門のお店が開業することも多く見られるようになりました。

なぜいま飲食店の専門店化が注目されているのでしょうか。

大きな理由としては、テイクアウトやデリバリーで注文する場合は食べたいメニューがはっきりしているからです。

さらに、「〜が食べたいな」と思ったとき、その専門店があればこだわりのあるちょっと良いものが食べれるような気がしますよね。

専門性があることは差別化がはかれるのです。

得意なメニューに特化したお店では、パンケーキの専門店、サラダの専門店、卵サンドの専門店、バナナジュースの専門店、ポトフの専門店、パクチーの専門店、まだまだたくさんあります。

なぜ今、飲食店は専門店化なのか。

そのメリットとデメリットを見ていきましょう。

 

専門店とはどんなお店?

 

「何を食べようかな」と探しはじめた時に「ちょっと変わったものが食べたい」とか、「評判のお店に行ってみたい」とか、それぞれお客様の思いがありますね。

特に、デリバリーやテイクアウトでは食べたいメニューがはっきりしている傾向があります。

そこで、飲食店はお客様の利用目的に合わせるべく専門性を持つ必要がでてきました。

その「専門性」を追求した飲食店の形態が「専門店化」です。

 

飲食店は、お店の雰囲気、立地、価格、サービスなどがありますが、一番重要なのは、料理です

「焼き肉が食べたい」と思ったとき、焼き肉専門店を選びませんか?

ファミリーレストランやカフェの中にも焼き肉というメニューがありますが、やっぱり専門店の方がおいしいと思ってしまいますよね。

お店の売りが何なのか、はっきりしていることって、とても大切です。

 

いちごいちえ
専門化するとなにがいいの?

 

専門店化のメリットとは?

小さく狭い店舗でも開業できる

テイクアウト・デリバリーのお店には客席が必要なく、キッチンスペース、販売スペース、レジカウンターさえあれば開業できます。

広さも2~10坪位で大丈夫です。

テイクアウト・デリバリー専門店の場合、小さな店舗ですむため限られたスペースで、コストを抑えて開業できます。

 

人件費をカットできる

イートインのお店では、忙しくない時間帯でもお客様が来たときに対応できるよう、スタッフの人数は最低限そろえておかなければなりません。

テイクアウト・デリバリー専門店には、ホールサービスがないため少人数でお店をまわすことができ人件費が抑えられます。

 

お客様の人数に制限がない

イートインのお店では、席数を超えてお客様を入れることはできません。

満席になるのは嬉しいですが、それ以降に来て下さったお客様を逃すことになります。

その反面、テイクアウト・デリバリー専門店にお客様の人数に制限がありません。

商品がある限りは、閉店時間まで売り続けられます。

 

イートインを専門店化するメリットとは

話題性がある

めずらしい専門店ほど、メディアに紹介されることが多くなっています。

メディアに取り上げられて話題になると、それを見たお客様が来店する可能性が高くなります。

すると、SNSや、口コミも増えて、どんどん広がってお客様がたくさん来てくれます。

 

メニューの質が高くなる

専門店は、一つ一つのメニューにこだわりを持った質の高い料理を作ります。

身近な食材や料理が、自宅ではなかなか実現できない食べ方のできる専門店はお客様にとって魅力的です。

めずらしい調理法だったり、食べ方が変わっていたり、見た目が美しかったりしたら、そのお店に行って良かったとお客様は満足するはずです。

 

食材が少なくてすむ

メニューを絞り込んでいるので、食材の種類が少なくて済みます。

ハンバーグや、カレーライス、唐揚げ、パスタなど、いろいろな料理をだすお店では仕入れる食材の種類が多く、どうしても食材ロスのリスクが高くなってしまいますよね。

専門店の場合は、メニューを絞り込み、発注する食材の種類を減らしていることで食材ロスのリスクを低くすることができるんです。

 

仕入れ、仕込みなどの準備時間を効率化出来る

注文内容がシンプルになるので、オーダーミスも減ります。

人件費も削減でき、スタッフの研修も大変ではなくなるでしょう。

 

いちごいちえ
いいことばかりだけど、デメリットは?

 

専門店化のデメリットとは

流行に左右される

専門店は流行に乗った場合はすごい人気をみせますが、落ち着いてくると一気に注目されなくもなり売上が安定しなくなってしまうこともあります。

タピオカ専門店は、すごく流行って大行列でしたが、ブームが過ぎるといまや人もまばらになっていますよね。

流行に乗ったテーマで決める場合は、流行が落ち着いた後どのように対処していくのか、長く続けるためにはどうしたらいいかきちんと考えておく必要があります。

 

食材の仕入れ

専門店は特定の食材を使うために、もし何かの理由でその食材の調達が難しくなったときに困ります。

例えば、異常気象によりマグロなどの水産物や野菜などの農産物がとれない、台風の影響でリンゴがとれない、国際的な貿易問題により小麦や大豆の価格が高騰するなど、何が起こるかわかりません天候

季節的な影響も考えて、いくつか食材を組み合わせたオリジナルなメニューをつくるなどの工夫も必要です。

 

まとめ

一つのメニューに特化した専門店は、デリバリーやテイクアウトの需要が拡大しつつある今、さらに増えていくのではないでしょうか。

飲食店を専門店化することによって、業務効率も良くなり品質向上にもつながっていきます。

 

・話題性アップ。

・メニューの質の向上。

・食材が少なくてすむ。

・仕入れ、仕込み準備時間の効率化。

 

上記のようなメリットを生かすことで集客や売り上げにつながっていきます。

デメリットは、一つの食材や料理に特化する専門店は流行に左右されやすいこと。

また、専門店は特定の食材を使うために、季節や災害の影響の場合の対策も考えておく必要もある。

テイクアウトやデリバリー急増のいま、飲食店の専門化のメリットは大きいですね。

おいしい料理でお客様に満足して喜んでもらいつつ、売り上げもしっかりと伸ばしていくために工夫を重ねていきましょう。

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