宅配デリバリー

飲食店の宅配代行サービスを選ぶときのポイント5つとその特徴とは!

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金融機関に20年間勤め、主に飲食店の補助金獲得に貢献。
通算1000人以上の飲食店オーナーと関わることで業界の全ての悩みを熟知。
その知識をwebで発信。経営難で困っている飲食店を少しでも多く助けるために活動中。

 

 

皆さんは飲食店の宅配といったら何を思い浮かべますか。

少し前であれば出前寿司やピザ、近所のラーメンや蕎麦・・・といったところでしょうか。

ですが最近の宅配のイメージは大きく変わりました。

今若い世代に宅配というと先にあげたものに加えて、おそらくおそらくウーバーイーツや出前館などの宅配の代行サービスがでてくるでしょう。

 

コロナ禍になりテイクアウトや宅配を新たに考えているお店にとって、代行サービスは利用はハードルも低く、魅力的です。

ですが、気になるのはそのサービスの多さ。

どこがいいのか選ぶのも大変です。

 

「どれがいいかわからないから取り敢えず有名なところでやろう。」なんて私も思いそうですが、いざ始めてからあまり効果が出ないなんてことになると悲惨ですよね。

そこで今回は代行サービスを選ぶ時のポイントとそれぞれのサービスの特徴について紹介します。

 

代行サービスとは?

宅配サービスのしくみ

代行サービスとはそもそもどういった仕組みなのでしょうか。

普通自分のお店で宅配をしようと思った時には、料理を作る工程の他に、電話やネットで注文を受け、配送し、会計をする工程が必要です。

なので新たに始めようと思うと、

・一連の流れの仕組みやフローを作ること

・車やスクーターなどを手配すること

・従業員を確保すること

これを全て自分でしないといけません。

もちろん続けていくとなると雇用の維持や配達中の事故リスクなどもあります。

これまでの営業に加えてこれをするのは割と高いハードルですよね。

 

代行サービスを利用した場合はどうでしょうか。

代行サービスはお客様から注文を受けるとその内容をお店と配達員に伝達してくれます。

また配達員に商品を手渡すと配達し、支払いをするところまでお任せです。

つまり上記の3点全て必要なく始めることができるのですね。

初期費用をかなり抑えることができますし規模が小さなお店でも気軽に宅配を始めることができるでしょう。

 

コロナ禍で伸びている代行サービス

コロナ禍になり宅配需要が伸びてきています。

宅配ピザや出前などをはじめとする自社での宅配ももちろん伸びていますが、代行サービス業界は特に利用者を拡大しています。

出典:ICT総研ホームページ

上記は2021年4月にICT総研が行ったアンケート結果です。

2000年にサービスを開始した出前館もそうですが、2016年にサービスを開始したUber Eats、両者のようなまだ始まって間もない代行サービスが、これまでの大手宅配業者を超えてトップの利用者数を誇っています。

 

代行サービスを選ぶ5つのポイント

現状のお店の規模や従業員数や設備投資を変えることなく、事業を拡大できるという便利な宅配代行サービス。

ですが、数も多くいざ利用するときにはどこと契約すればいいのか迷ってしまいますよね。

それぞれの代行サービスを紹介する前に、選ぶ際のポイントをまとめてみましょう。

 

1.登録者数

分かりやすく登録者数といっても2つの指標があります。

加盟店舗数利用者数です。

加盟店舗数が多いというのは、お店側からの人気度を表します。

例えばサービスの始めやすさや使いやすさなどの利便性に加え、店舗からの信頼を勝ち取る質の表れといえるでしょう。

 

利用者数が多いサービスはそれだけの重要が見込めます。

もちろん地域の範囲やサービス利用が始まってからの日の浅さなどでの違いはありますので、この数だけで判断することはできません。

 

2.サービス料・手数料

始める時の登録料や、使っていく際の手数料、気になりますよね。

特に手数料はランニングコストとして、利用するかぎりずっとかかるものです。

メニューの価格帯もこの手数料を含めて利益が出るように考えて設定しなければなりません。

リーズナブルな価格が売りのお店が、高い手数料を加味した価格設定にして利用度が伸びなかったとなる可能性もあります。

続けていける金額の範囲なのか考えて確認しましょう。

 

3.対象地域

都市部の方ならあまり気にならないところかもしれません。

ですが、郊外のお店などは、自分の店が対象範囲なのか、そしてどこまでの範囲のお客様を集客することができるのかをしっかりと確認しましょう。

対象範囲の人口の多さによって需要度の高さも決まってきます。

 

4.最低注文料金

利用に当たって、注文の額が低く過ぎると注文ができなかったり、もしくは配送料がかかるものもあります。

例えば、安い価格帯のお店で1人分だけのメニューでは配達ができないとなると利用者が限られてしまう場合も。

自身のお店の価格帯を考えながら、最低料金の確認もするとよいですね。

 

5.イレギュラー対応

突然の休業の際などのお店のイレギュラーの時はどういった対応をしてくれるのでしょうか。

また、お客様からの注文がキャンセルされてしまったときはどうなる決まりになっているのでしょうか。

通常の営業や配達以外の時の対応についてもしっかりと確認しておくことでトラブルを避けることができます。

そういったイレギュラーな事態は必ず起こるものですからリスク管理も考えて選ぶとよいですね。

 

代行サービスの内容と特徴とは?

今回は上記のランキングにもある上位3社のサービスについて紹介します。

 

出前館

出前館は元々、お客様からの注文を店舗に繋げてくれるのみで配達は自分の店が行うというサービスでした。

ですが近年は配達まで請け負ってくれるシェアデリバリーに力を入れています。

代行サービスがあまりないときからサービスをしてきたこともあり、加盟店舗数や登録者数もNo,1を誇っています。

配達は自分でできるから集客だけして欲しいというお店も、配達まで任せたいお店も利用可能なサービスです。

 

登録者数

加盟店舗数:約8万店舗

利用者数:600万人超

 

地域

自分のお店で配達はできるので注文などの仕組みやアプリのみ利用したいという方は、かなり広い範囲で利用可能です。

全国47都道府県で可能なのですが、一部の市町村には不可能な地域もありますので地方の市町村の方は事前にチェックが必要です。

 

配達も全て委託したいという方は現在のところ下記の都府県のみが利用可能。

  • 東北:宮城県
  • 関東:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
  • 中部:愛知県
  • 関西:大阪府、京都府、兵庫県
  • 中国:広島県
  • 九州:福岡県

その中でも市町村によっては不可能な地域もあるかと思いますのでよく確認しましょう。

 

最低注文料金料金

お店によって異なっています。

 

お客様にかかる手数料

配送手数料:こちらも店舗によって異なりますが100円~420円以内。店舗によっては無料のところも多くあります。

サービス利用料:なし

注文料金に関する手数料:なし

 

お店側の手数料

注文などを受け付けてもらい自社で配達する場合:10%

配達も出前館に委託する場合:10%(注文受付分)+25%(配達委託分)=35%

 

申し込み方法

ホームページ等からの資料請求で申し込みできます。

申し込みに必要なのは営業許可証やお店の基本情報などの資料など。

無料でメニューの選定や価格設定、写真撮影等の出店準備をサポートしてもらえるます。

登録費用は通常2万円ですが、キャンペーンの期間では無料になっているようで初期費用はほぼゼロ。

注文を受け付けるためのタブレットのみ導入が必要ですが、出前館からレンタルすることも可能です。

 

【特徴】

配達を委託するか委託しないかを選ぶことが出来るので、自分の店に合わせた導入ができます。

更に配達を委託する場合、配達員は出前館の正式スタッフなのでお客様対応の質に関しても安心という声があるようです。

また、お客様にかかる手数料があまりないのも魅力的に移りやすいかもしれませんね。

代行サービス業界トップの出前館。

配達まで委託できる地域の範囲が限られていますが、登録者数の多さから言ってもお勧めなサービスです。

 

ウーバーイーツ

アメリカから来て、2016年に日本でのサービスを開始したウーバーイーツ。

お客様と配達員と飲食店をマッチングしてくれるサービスです。配達員が個人事業主、と言った斬新なシステムでニュースになりましたよね。

話題性もあり、たった5年で登録者数や利用者数を大きく伸ばしているサービス。

 

登録者数

加盟店舗数:約10万店舗

 

地域

都市部であれば多くの地域で行っていますので問題なく利用できるでしょう。

ですが地方は要注意。

たとえば私の出身は和歌山なのですが和歌山県の場合、県庁所在地の和歌山市のみで利用可能だそうで地元の市は対象外でした。

47都道府県の中で鳥取や島根は利用不可となっています。

ですが、2016年に利用開始され、まだ5年ですから今後広がってくる可能性も大いにありますね。

 

最低注文料金料金

なし(700円以下の利用の場合150円の手数料が加算)

 

お客様にかかる手数料

配送手数料:50円〜550円程度(配達地域によって異なります。お店からの距離が遠いほど上乗せされる仕組みです。)

サービス利用料:メニューの10%

注文料金に関する手数料:700円の利用については150円

 

お店側の手数料

お客様からの手数料を合わせた売上合計の35%

ウーバーイーツがお客様から受け取ったお金から手数料だけ差し引いてお店に振り込んでくれる仕組みです。

 

申し込み方法

公式サイトに必要情報を入力すれば、担当から連絡が来るようになっています。

最初にメニュー選定や価格設定、写真撮影などが必要です。

初期費用は掛かりません。

 

【特徴】

注文・配送・支払いまで全て手配してくれるので、最初にメニューなどを載せる手続きを済ませれば後は全てお任せすることができます。

また最低注文料金などがないので1人単位のお客様からでも気軽に利用してもらえるサービスです。

手数料が高いという声もありますが、幅広い地域で利用することができるのでおすすめです。

 

楽天デリバリー

楽天ポイントがたまる楽天デリバリー。

楽天スーパーセールのときにはお得な割引もあり、ポイ活をしている人などにもおすすめ。

配達は自店で行うのが基本でしたが、現在楽天デリバリースタッフが配達してくれる楽天デリバリープレミアムもできています。

 

登録者数

加盟店舗数:約12000店舗以上

 

地域

注文を受け自分の店で配達:全国で可能

配達を委託できる、または店舗受け取り出来る地域:東京都のみ

 

お客様にかかる手数料

配送手数料:配達料:370円~(6千円以上は無料)

 

お店側の手数料

お客様からの手数料を合わせた売上合計の40%

 

申し込み方法

申し込みは公式ホームページから可能。

審査の後、登録となります。

タブレットのレンタルなども含めて初期費用4万8千円がかかります。

 

まとめ

 

上記に紹介した出前館やウーバーイーツ、楽天デリバリー以外にもmenuやdデリバリーなど伸びてきている代行サービスがたくさんあります。

(メリット)

・特に事業を始めるに当たっての初期費用や労力が抑えられること。

・今の規模を変えることなく商圏を広げ、事業の拡大ができること

(デメリット)

・手数料がかかることで価格帯に変動があること

・接客がないことによってのホスピタリティの低下、または衛生面での信頼性です。

メリットを生かしてデメリットを押さえることができるように、利用者数などの認知度と集客効果はもちろんですが、手数料から売り上げがでるかどうかまでを考え、そして、信頼度も含めて考えるようにしましょう。

 

いちごいちえ
もちろん一つに絞ることなく多数のサービスに登録することも可能です。

 

自分のお店に合った形で宅配売り上げを伸ばせるよう賢く利用していきたいですね。

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著者プロフィール:飲食店専門の補助金アドバイザー。

金融機関に20年間勤め、主に飲食店の補助金獲得に貢献。
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