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著者プロフィール:飲食店専門の補助金アドバイザー。
金融機関に20年間勤め、主に飲食店の補助金獲得に貢献。
通算1000人以上の飲食店オーナーと関わることで業界の全ての悩みを熟知。
その知識をwebで発信。経営難で困っている飲食店を少しでも多く助けるために活動中。
バーを開業するにあたり、どんな準備が必要でしょうか?
バーのコンセプト、規模によって必要なものは様々です。それでは、最低限必要なものを考えていきましょう。
バーと言えば、やっぱりお酒!
目次
ということでまずはお酒から。
先にも触れましたがコンセプトによって必要なお酒の種類は変わってきますが、スタンダードなバーで考えて見ましょう。
とりあえずビール
バーで外さない!海外ビール
ということでビールなのですが、国産メーカーも色々ありますが、バーというと海外ビールを置いているところが多いのではないでしょうか。
海外ビールのメジャーどころを4つ上げると
- ハイネケン(Heineken)
- ギネス(GUINNESS)
- バドワイザー(Budweiser)
- カールスバーグ(Carlsberg)
でしょうか。
こちらも王道!黒ビール
また、黒ビールというとギネスが有名ですが、最近は国産黒ビールも色々ありまして、これも4つほどあげると
- キリン 一番搾り(黒生)
- アサヒ DRY BLACK
- サントリー ザ・プレミアム・モルツ<黒>
- サッポロ エビス プレミアムブラック
中でも私のお薦めは、「キリン 一番搾り(黒生)」と「アサヒ DRY BLACK」!
私はあまり黒ビールは好きではないほうでしたが、「キリン 一番搾り(黒生)」をスーパーで見かけて「へぇ~一番搾りに黒あるんだ!」と思わず手に取り飲んでみて、「これはうまいわ!」ってなりハマりました。黒ビール特有の香ばしさと苦味とコク、それでいて後味はギネスよりもスッキリで飲みやすい!
そして、またまたスーパーで「アサヒ DRY BLACK」を発見!「へぇ~DRYに黒あるんだ!」と思わず手に取りのんでみて、「これはうまいわ!」ってなりハマりました(笑)黒なのにドライのスッキリとした飲み心地。黒ビールが苦手な人や初心者に是非飲んでいただきたい!と脱線してしまいしたね。
儲けが出るのはカンやビンより断然「樽」
因みに缶やビンは儲けがでにくいですので、サーバーを置き樽のビールを置くことをお薦めします。
以前友人が経営するスナックに行った時、私はもっぱらビール党なのでビールを注文すると「ビールは儲けでないんだよね~(笑)瓶ビールは特に!ビール飲むなら生ビールにして!」と言われたことがあります。
2020年10月の酒税変更で現在はビールにかかる税は少し安くなっているようですが、350ml缶1本当り約70円が酒税、200円前後で売られているビールの4割が税金なんですね。
(参照:財務省H.P 「身近な税」)
ドラフトギネスを例に考えて見ましょう。
ドラフトギネス樽詰生15Lが14,135 円くらいです。樽15Lで中ジョッキ(435~500ml)約50杯とれるとのこと。バーですので小洒落たグラス(360ml)に注ぐ計算で、約70杯。14,135円÷70杯=1杯約202円です。
一方ドラフトギネス缶の場合は1本266円くらいです。単純計算ですが、1杯60円以上の差がでますね。
ですので缶や瓶ではなく樽がお薦めです。
とは言え、バドワイザーやハイネケンは瓶がかっこいい!
瓶のまま飲むのがオシャレでかっこいいので銘柄によって瓶も置いておきたいところです。グラスを洗う手間も省けますしね。
その他のお酒
続いて、ロックや割って飲むものを挙げましょう。
・ウィスキー
(原料によって異なり大麦がスコッチ、トウモロコシがバーボン)
・ブランデー
・ジン
・ウォッカ
・ラム酒
・テキーラ
・日本酒
・ワイン
ジン、ウォッカ、ラム酒、テキーラ、リキュール、日本酒はカクテルのベースに使われますね。勿論ジン一つとっても数多くありますので、全世界の超マイナーなお酒以外を揃えたとしても博物館みたいになってしまいます。
なので、メジャーな銘柄、例えばジンであれば「ビーフィーター(BEEFEATER)」や「ボンベイ・サファイア(BOMBAY SAPPHIRE) 」のみで大丈夫でしょう。
後は常連のお客様のリクエストに答える感じで増やしていけば良いかと。とは言え、色々な銘柄が揃っていれば壮観ですが。
ソフトドリンク
後は、カクテルに使うソフトドリンク類ですね。
- 果実系ジュース
- 炭酸水
- トニックウォーター
- ミネラルウォーター
- 牛乳
フルーツ
そして、カクテルに添えるフルーツ類
- オレンジ
- ライム
- イチゴ
- グレープフルーツ
- ぶどう
- メロン
- オリーブ
お酒のお供「おつまみ」
さて、バーにおける「おつまみ」はどんなものがよいでしょうか?こちらもコンセプトにもよりますがあまり匂いの強いものは避けたほうが良いでしょう。
私の行きつけに「カレーバー」というのがあります。
店名ではなく私が勝手に名付けているだけなのですが(笑)お昼はカレー屋さんで夜にバーを営んでいるところです。バーといってもカクテルはないのでショットバーって感じです。前述しましたが私はビール党なので、メインは生ビール、たまにブランデーを楽しんでます。
ある時、お酒にうるさい友人にそのバーの話をしたところ、「酒飲んでいる時に、カレーの匂い漂ってたら唸るわ!」ってダメ出しされました。
お酒は香りも楽しむものなので、カレーの匂いが漂っていると台無しですね(笑)私はお酒を楽しむというよりは、会話や雰囲気を楽しむので彼とはコンセプトが違うのです。
勿論私もお目当ての女性を初めてバーに誘う際はカレー臭のないバーをチョイスします(笑)ですので、前述の通り匂いの強いものは避けたほうが無難です。
ナッツ類やスナック類やチーズなんかがあれば良いと思います。ローストビーフや生ハムなどあればオシャレです。
要は居酒屋ではない!と言う事ですね。メインはあくまでお酒なのです。
内装を考えてみましょう
次に内装を考えて見ましょう。思いつくだけで結構ありますね。先ずは厨房周りから。
厨房周り
ざっとあげていきます。
- シンク
- 調理台
- 空調
- 排水設備等
- 調理器具
- 冷蔵庫
- 冷凍庫
- 製氷機
- 電子レンジ
- 食器
こんなところでしょうか。居抜き物件でしたら揃っているものも多いでしょう。氷については、ロックアイスや氷屋さんの氷を丸く削ったものを使用するとより高級感が出ますね。
食器
食器も多種多様なものがあります。
種類 | 特徴 |
ロックグラス | ウイスキーなどを飲むときに用いるグラス |
トールグラス (ゾンビグラス) | ロングカクテルや水割などを飲むときに用いるグラス |
カクテルグラス | カクテル専用のグラス |
シャンパングラス | シャンパン専用のグラス |
ブランデーグラス | ブランデー専用のグラス |
ワイングラス | ワイン専用のグラス |
ショットグラス | ウイスキーやアルコール度数の強い酒をストレートで飲むときのグラス |
ピルスナーグラス | ビールやソフトドリンクなどを飲むときに用いるグラス |
ビールジョッキ | ビールを入れるジョッキ |
10ozタンブラー | お客様に水を出す時などに使う便利なグラス |
シェイカー | カクテルを作る為の器具 |
アイスペール | 氷を入れる器 |
ピッチャー | 水差し |
ワインクーラー | ワインを冷やしておく器 |
ミキサー | 粉砕あるいは撹拌をおこなう調理器具 |
お皿 | 料理やおつまみ等をいれるお皿 |
マドラー | ドリンクを撹拌させる棒 |
トング | 食品等を挟んでつかむ器具 |
特徴がまんまで申し訳ありませんが(笑)グラスは都度洗って使用することもできますし、コンセプトによって必要のないものもあります。
前述のカレーバーはロックグラス、ピスルナーグラス、ビールジョッキ、ショットグラス、タンブラーくらいだったでしょうか。その代わり食事を提供しているのでお皿の種類が多かったです。
ガールズバーでも上記のグラスにトールグラスくらいで大丈夫でしょう。ワインクーラーもアイスペールで代用できます。
バー開業に必要な資格
さて、バー開業あたり大事なものを忘れていませんか?そう、資格が必要になります。と言っても2つだけ。
- 食品衛生責任者
- 防火管理者
食品衛生責任者
飲食店が提供する飲食物の衛生を管理するために必要な資格です。
食品衛生法第51条により、飲食店の営業者は必ず一人以上の食品衛生責任者をおかなくてはいけません。
とはいっても取得はすごく簡単、各食品衛生協会などの実施する養成講習会を受講するだけで得られます。
受講修了証を飲食店営業許可申請を保健所に提出する時に一緒に提出します。
防火管理者
こちらも講習を受講するだけで取得できます。
目的としては、店舗で火災などが発生した際に、被害を少しでも小さくする事。店舗の規模が一定程度大きければ必ず一人は防火管理者を置かなければいけません。
バー開業に必要な許可
次にバー開業に必要な許可になります。必要な許可申請は4つです。
これを忘れると無許可営業となってしまいますので必ず申請しましょう。
- 飲食店営業許可
- 深夜酒類提供飲食店営業営業開始届出
- 防火管理者選任届出
- 特定遊興飲食店営業許可
飲食店営業許可
全ての飲食店を開業する為に必要です。
飲食店営業許可を取得方法は、先ず開業を予定しているバーの図面を持って各自治体の保健所に相談をしします。その後、図面に問題がなければ営業許可申請書類を作成します。
書類の作成後に、店舗オーナーの立ち合いのもと、保健所の担当者が実際の店舗へ立ち入り検査を行います。
申請から交付まで最短でも半月程必要ですので、日数には余裕を持って申請するようにしましょう。
深夜酒類提供飲食店営業営業開始届
酒類を主に提供する飲食店で、かつ深夜0時以降も営業する際に必要となる届け出です。
バーの場合は酒類をメインとして提供する為、深夜まで営業することがほとんどですので届け出が必要です。警視庁のサイトから所定の様式をダウンロードし作成して提出します。
住宅街の近くなど、場所によってはこの届け出が認められないことがありますのでご注意ください。
防火管理者選任届出
店舗に必要な防火管理者が誰であるかを明確にする為の届け出です。
店舗が任命する防火管理者は、防火管理者の講習会を受講したことのある人か、防火や防災についての学識がある人でなければいけません。
この届け出は、各自治体を管轄している消防庁などのサイトから所定の様式をダウンロードし作成して提出します。
前述しました「防火管理者」資格を取得した後に、この届け出の提出も忘れないように注意しましょう。
特定遊興飲食店営業許可
「ナイトクラブその他設備を設けて客に遊興をさせ、かつ、客に飲食をさせる営業(客に酒類を提供して営むものに限る。)で、午前6時後翌日の午前0時前の時間においてのみ営むもの以外のもの(風俗営業に該当するものを除く。)」
とあり、不特定の客にダンスをさせる店に限らず、生演奏を聞かせる店やカラオケ設備を設置する店、ダーツバー、スポーツバーも含まれますので、バーの場合には必須といってよいでしょう。
営業所設置許容地域は条例によりますので開業予定地管轄の警察のホームページで確認しましょう。
場所的要件として病院や児童福祉施設などから一定の距離が保たれている必要があります。人的要因として各刑事罰を受けてから一定の年数が経過していること等も定められています。また、許可の取得には申請手数料としての24,000円が必要です。
その他考えておく事
その他考えておく必要のある事はなんでしょうか。5つほど挙げてみます。
- メニュー作成
- 人材確保
- 仕入先の確保
- キャッシュレス端末の選定
- 集客
メニュー作成
メニューは必要ですね。
これもコンセプトによりますが、お客様が来てからシステムをご案内するものや、ドリンクや食べ物やチャージ料金などが記載されているメニューがあるのとないのとでは安心感が違いますので(笑)
後々トラブルにならない為にもメニューとシステム説明は必須だと思います。
人材
規模にもよりますが一人で経営できる規模なら必要ないでしょう。人を雇うと当然ですが人件費がかかります。
最初から千客万来とはいかないでしょうから経営が軌道に乗ってから考えても良いでしょう。
仕入先の確保
仕入先は2、3件以上で比較検討しましょう。仕入先は結構大事です。メインのお酒は勿論ですが、食材にしてもコンビニなんてもってのほかでしょう。
できればスーパーで安売りの時に仕入れたいものです。
現在は何でも通販で買えてしまう時代ですし通販の方が安いのはざらですが、通販も含め2、3件の情報を比較し最安値で仕入れる様にしましょう。
決済方法
決済方法はキャッシュオンがお薦め!
キャッシュレス決済は今や当たり前の時代です。かく言う私もキャッシュレス派です。
しかし、経営する立場では特にバーはキャッシュオンがお薦めです。
カード決済の場合は売上はあるのに現金がない状態が発生します。黒字倒産もよくある話です。
また、ショットバーの様なカウンターのみのお店に限られるかもしれませんがキャッシュオンにする事により、決済時に「こんなに飲んでない」などというトラブルがなくなりますのでお薦めです。
集客
集客するならSNS!折込チラシやポスティングは効果薄。
今の時代の集客方法はSNSを利用したものをお薦めします。ただお店を開けていてもお客様は来てくれません。
アピール方法としてはビラを配ったり呼び込みや新聞広告等が思いつきますが、広告は結構お金がかかってしまいます。
カルチャースクールと違い新聞広告やチラシを近隣のポストに入れるのは全く効果がないとは言いませんがあまり効果が期待できません。
私自身もあまりバー開業の広告が入っていた記憶はないですし、今どきの若者は新聞を契約している人のほうが少ないのではでしょう。
ポスティングチラシに割引券をつける方法も良いかもしれませんが、印刷代だけでも結構しますしポスティングを依頼するとさらにお金がかかります。
コスト面を考えても広告代にお金をかけるよりは、SNSでどうやったらバズるかの研究に時間を割いたほうがよいでしょう。
SNSで効果的に集客するには?
とはいえ、一朝一夕でバズるはずもありませんので、お金を使うならインフルエンサーやユーチューバーを利用するほうが今の時代にはあっているのではないでしょうか。
私の知人が経営しているもので実例を何点か挙げます。
廃墟ホテルを利用したお化け屋敷があるのですが、廃墟系ユーチューバーが数組来て実況配信していました。ユーチューバーだけでなく民間放送も何社か来ていましたが。依頼をしたユーチューバーには体験料を無料にする代わりに宣伝してもらう感じですね。
また、森林アスレチックにはアイドルのユーチューブチャンネルが撮影にきました。こちらは依頼と言いますか勝手に来た感じですが、体験料無料で時間を取った上での撮影でこちらも宣伝効果を狙ったもの。
そして、グランピングをメインにしたリゾートではインフルエンサーに1、2泊してもらい宿泊料、食事等一切無料。そのかわり拡散してもらうというわけです。
ユーチューバーは特に自分達のチャンネルのネタになりそうなら引き受けてもらえるでしょうが、登録者数が少ない人達に来てもらってもイマイチ宣伝効果はないかもなので、値段にもよりますがインフルエンサーに依頼する方が良いかもですね。今はインフルエンサーマーケティングツールなるものまであるようですし。
ということで、やはり今の時代はSNSでしょう。
まとめ
どうでしょうか。ざっと必要であろうものを挙げてみました。
細かいものを含めるとキリがありませんが、先ずはコンセプトを決めるのが大事だと言うことがおわかりいただけたのではないでしょうか。
コンセプトを固めないと細かい必需品、例えばグラスの種類すらきめれません。逆にコンセプトが固まってさえいれば準備に必要なものが見えてきます。
- コンセプトを決め、固める
- コンセプトに合う場所、規模で店舗を決める。
- コンセプトに合う内装・外装・設備・備品を揃える
なにわなくても「コンセプト」です。 頑張って夢を叶えてください。
飲食店オーナーだけが今すぐに無料で100万円もらえる方法があったら知りたくありませんか?
実はあまり知られていないだけですが、確実にもらえる裏技があります。
その方法は補助金制度の活用。ちょっとしたコツがあります。
面倒な手続きは税理士にすべてお任せしながら無料です。
詳しく知りたい方はこちら
著者プロフィール:飲食店専門の補助金アドバイザー。
金融機関に20年間勤め、主に飲食店の補助金獲得に貢献。
通算1000人以上の飲食店オーナーと関わることで業界の全ての悩みを熟知。
その知識をwebで発信。経営難で困っている飲食店を少しでも多く助けるために活動中。