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カフェ運営成功の秘訣は運転資金!目安と計算方法をくわしく解説!

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著者プロフィール:飲食店専門の補助金アドバイザー。

金融機関に20年間勤め、主に飲食店の補助金獲得に貢献。
通算1000人以上の飲食店オーナーと関わることで業界の全ての悩みを熟知。
その知識をwebで発信。経営難で困っている飲食店を少しでも多く助けるために活動中。

 

カフェの開業を計画するなかで、「運転資金」という言葉を聞いたことはありませんか?

お店を開くにあたって必要なお金といえば、店舗の工事費用といった開業資金が思い浮かぶと思います。

ですが、本当に必要なのは、開業前にかかる資金ではなく、開業後にかかる資金です。

 

カフェ運営は、開業して終わりではありませんよね。

あなたにとって、カフェ運営を継続させていくことが目標のはずです。

そこで、重要になるのが運転資金です!

この記事では、なぜ運転資金が重要なのか、運転資金の目安や計算方法についても詳しく解説していきます。

 

運転資金とは

運転資金とは、カフェ経営を続けるために必要な資金のことです。

以下の項目が、運転資金に含まれます。

  • 仕入れ原価
  • 家賃
  • 人件費
  • 光熱費
  • その他経費

これらは、ランニングコストともいいます。

カフェを営業するなら、飲みものや料理を提供しますよね。

お店には、家賃や光熱費がかかります。

人を雇えば、人件費もかかります。

こうしたランニングコストは、カフェの運営をするには欠かせない費用です。

そのため、運転資金(ランニングコスト)をしっかりと把握しておく必要があります。

 

なぜ運転資金が重要なのか?

なぜ運転資金が重要なのでしょうか?

それは、運転資金はカフェを営業をしていくためには欠かせない費用だからです。

家賃や光熱費、ましてや材料費は、お店を運営するには必ずかかってくるお金です。

お店の経営がどんな状態であっても運営するなら必ず支払わなければなりません。

すぐに黒字になれば大丈夫であろうと油断していませんか?

以下のグラフのグラフを見てください。こちらは、日本政策金融公庫の調査結果になります。

引用:日本政策金融公庫「創業の手引き+」より

 

このグラフから、約6割の企業が、経営が軌道に乗るまでに半年近くかかっていることがわかります。

開業後すぐは話題になってお客さんが増えても、いつまでもその状態が続くとは限りません。

集客がうまくいかず、赤字経営になることも

開業資金に注力しすぎていると、実際に営業がはじまってから必要な費用を捻出できない可能性もあります

 

グラフから分かるように、経営が軌道にのるまでには時間がかかります。

その間を繋いでくれるのが、運転資金です。

資金不足になっても慌てなくてすむよう、開業を考えた際は、運転資金についてもしっかり考えておきましょう。

 

運転資金の目安はどれくらい?

ここまで、運転資金について説明してきました。

経営が軌道にのるまでの安心材料として、運転資金の確保はとても重要だということが分かっていただけたでしょうか。

 

では、実際にどれくらいの運転資金を準備すればいいのでしょうか?

先ほど、経営が軌道にのるまでは半年かかることを説明しました。

ですので、運転資金は6カ月分を目安に確保しておきましょう!

 

運転資金の計算方法

ここからは、用意すべき運転資金の金額を順に計算していきましょう。

以下の順に、説明していきます。

  1. 売り上げの予測を決める
  2. 原価率を仮決定する
  3. 売上原価を計算する
  4. 経費の総額を計算する
  5. 売上原価+経費の総額=1カ月当たりの運転資金

①売上の予測を決める 

まずは、売上の予測を決めます。

売上予測を決めておかないと、材料をどれくらい仕入れたらいいか、分からないためです。

まずは、1カ月分の売上の予測を立てます。

【1カ月の売上】

客単価×席数×回転数=売上

売上×営業日数=①1カ月分の売上

例えば、お客さん一人当たりのランチ価格を1,000円、お店の席数は20席、回転数は1とします。

1,000円×20席×1=20,000円

1カ月の営業日数を20日とすると、

20,000円×20日=400,000円

1か月分の売上高は40万円となります。

 

売上高は、あくまでも予測です。

多すぎず、少なすぎず、現実的な数字で算出しましょう。

②原価率の仮決定する

原価率を「仮」で決定します。

原価率とは、売上に占める原価の割合です。

【原価率】

原価÷販売価格×100=②原価率(%)

例えば、販売価格1,000円のランチを提供する場合、材料費などの原価が300円とします。

300円÷1,000円×100=30%

つまり、原価率は30%となります。

 

一般的に、飲食店の原価率は30%が目安といわれています。

もし原価率が分からないという場合は、原価率30%前後で仮設定して、まずは考えてみましょう。

③売上原価を計算する

売上原価とは、材料を仕入れる、または料理を作る際にかかる費用のことです。

【売上原価】

①1カ月分の売上高×②原価率(%)=③売上原価

先ほど①で求めた1カ月の売上高は40万円、②の原価率は30%でしたので、

400,000円×30%=120,000円

売上原価は12万円ということになります。

④経費の総額を計算する

経費の総額を計算していきます。

経費とは、お店を運営するにあたって発生するコストのことです。

以下のような項目が含まれます。

  • 人件費
  • 家賃
  • 通信費
  • 保険料
  • 水道光熱費
  • 広告宣伝費 
  • 税理士などの支払手数料
  • 清掃費
  • 消耗品費
  • 備品費

これらの1カ月にかかる費用を全て洗い出し、経費の総額を出します。

 

経費が高すぎないかと不安な場合は、以下の経費の目安を参考にしてみてください。

【経費の目安】

  • 材料費     売上高の30%以内
  • 家賃比率    売上高の10%以内
  • 人件費     売上高の30%以内
  • 水道光熱費   売上高の5%以内
  • その他の経費  売上高の10~15%以内

5、売上原価+経費の総額=1カ月当たりの運転資金

ここまで、計算できましたか?

それでは、最後に1カ月当たりの運転資金を求めましょう。

③売上原価+④経費の総額=1カ月当たりの運転資金

これで、1カ月分あたりの運転資金の金額が求められました!

飲食店の経営が軌道にのるまでは、半年近くかかります。

ですので、運転資金は6カ月分は確保しておきましょう。

1カ月分の運転資金×6カ月分=運転資金の総額

 

運転資金の調達

ここまで、運転資金の具体的な金額の求め方をみてきました。

運転資金の金額が分かったら、資金を準備します。

なるべく自己資金でまかなえるのが理想ですが、金額が大きいと自己資金だけでは難しいと思います。

足りない分は、融資や補助金を検討してみましょう。

代表的な資金調達の方法は、以下のようなものがあるので、参考にしてみてください。

  • 日本政策金融公庫の融資制度を利用する
  • 国や自治体の補助金・助成金を使う
  • 親族からお金を借りる

資金調達に関する記事はこちらで紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。

カフェ開業時に使える3つの公的融資制度とは?わかりやすくご紹介!

続きを見る

カフェ経営に役立つ補助金・助成金とは?2022年度最新版まとめ!

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まとめ

ここまで、運転資金の目安と計算方法をみてきました。

何度も言いますが、飲食店の運営が軌道にのるまでには、半年近くかかります

運転資金は、経営が軌道にのるまで助けてくれる大事な資金です。

6カ月分の運転資金は確保しておきましょう。

運転資金をしっかり確保することが、カフェ運営を成功させる秘訣です!

カフェ開業を考えている方は、ぜひ運転資金の参考にしてみてください。

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